目を閉じて、呼吸に集中してみる。
でも10秒もしないうちに、明日の仕事のこと、昼間に言われたひと言、夕飯の献立が浮かんでくる。
「これで合ってるの?」
「わたしには、マインドフルネスは向いていないのかも」
そう感じて、やめてしまったことはありませんか。
こんにちは、看護師でライフコーチ、ディマティーニメソッドのファシリテーターの愛原百麗です。

最初にお伝えしたいのは、雑念が浮かぶのは、失敗ではないということです。
考えごとにそれたことに気づいて、そっと戻ってくる。
その「気づいて、戻る」こそが、マインドフルネスの練習そのものなのです。
この記事では、マインドフルネスのやり方を、はじめての方でも今日からできるように、1日3分から順番にお伝えします。
座る時間がとれない方のために、寝ながらできる夜の練習や、食事・家事の中でできる方法も紹介しますね。
看護師として、呼吸や姿勢で気をつけたいこと、そしてマインドフルネスをやってはいけない人・注意が必要なケースについても、きちんと書いておきます。
この記事では
・マインドフルネスとは?(1分でわかる基本)
・はじめる前に決めたい3つのこと(時間・姿勢・呼吸)
・基本のやり方|呼吸のマインドフルネス瞑想5ステップ
・寝ながらできるマインドフルネス(夜のボディスキャン)
・日常でできるマインドフルネス3つ(食べる・歩く・家事)
・忙しい日の「3分間呼吸空間法」
・うまくできないときの対処法と、続けるコツ
・マインドフルネスをやってはいけない人・注意が必要なケース(看護師として)
について解説します。
スマホのタイマーを用意して、読みながら一緒にやってみてくださいね。
無料PDFこの記事は記録シート付きです
記事の中でご紹介する『1日3分から始める マインドフルネス7日間記録シート』(PDF・A4/2枚)を、無料でダウンロードできます。印刷して、そのまま書き込めます。
マインドフルネスとは?1分でわかる基本
日本マインドフルネス学会は、マインドフルネスを次のように説明しています。
今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること
少しかたい言葉なので、3つに分けてみますね。
1. 今、この瞬間に
過去の後悔や、未来の心配ではなく、いま起きていることに注意を向けます。
2. 評価をせずに
「いい・悪い」「できた・できない」と判定しないで、
3. ただ観る
呼吸、からだの感覚、浮かんでくる考えや気持ちを、そのまま眺めます。
たとえば「また失敗した。わたしってダメだな」と思ったとき。
マインドフルネスでは、その考えを打ち消すのでも、言い聞かせるのでもなく、「いま『ダメだ』という考えが浮かんでいるな」と、一歩うしろから眺めます。
それだけで、考えに飲みこまれている状態から、考えと自分とのあいだに、少しすき間ができるのです。
もとは仏教の瞑想。いまは医療の現場でも
マインドフルネスのルーツは、仏教の瞑想にあります。
1979年、アメリカのジョン・カバットジン博士が、マサチューセッツ大学医学部で「マインドフルネスストレス低減法(MBSR)」という8週間のプログラムを始めました。
宗教色を抜き、病院で慢性の痛みやストレスを抱える患者さんが取り組めるようにしたものです。
その後、うつ病の再発予防を目的にした「マインドフルネス認知療法(MBCT)」も生まれ、医療や心理の分野で研究が進んできました。
どんな効果が期待できるの?
研究で報告されているのは、たとえば次のような変化です。
・ストレスや不安がやわらぐ
・気分の落ち込みが軽くなる
・痛みのつらさがやわらぐ
・眠りの質がよくなる
・集中しやすくなる
2014年にアメリカの医学誌に発表された、たくさんの研究をまとめた分析では、不安・抑うつ・痛みの改善について「中程度の根拠がある」とされています。
ただし、看護師としてお伝えしたいのは、マインドフルネスは万能薬ではなく、治療の代わりにもならないということです。
心やからだの不調で治療を受けている方は、それを続けながら、セルフケアのひとつとして取り入れるくらいの気持ちで始めてくださいね。
「瞑想とマインドフルネスって、何が違うの?」という方は、こちらの記事で比べています。
はじめる前に決めておきたい3つのこと(時間・姿勢・呼吸)
いきなり始める前に、3つだけ決めておくと、ぐっと続けやすくなります。
時間:最初は1〜3分でいい
「1日何分やればいいの?」と気になる方も多いと思います。
最初は1〜3分で十分です。
慣れてきたら5分、10分と、少しずつのばしていきましょう。
MBSRのプログラムでは1日45分ほど練習しますが、はじめての方がいきなり目指す必要はありません。
大切なのは、長さより毎日つづけることです。
タイミングは、朝起きてすぐ、昼休み、寝る前など、いつでもかまいません。
「歯みがきのあと」「コーヒーをいれたら」のように、すでにある習慣のあとにくっつけると、忘れにくくなります。
姿勢:背すじは「まっすぐ」より「すっと」

椅子でも床でも、座りやすいほうでかまいません。
椅子に座るとき
・椅子に少し浅めに座り、足の裏を床にぺたっとつける
・背もたれから少し離れて、頭のてっぺんを糸で上に引かれているように、背すじをすっとのばす
床に座るとき
・座布団を二つ折りにして、お尻の下に敷きます。クッションや、たたんだバスタオルでもかまいません
・お尻がひざより少し高くなると、骨盤が起きて、背すじが無理なくのび、腰やひざも楽になります
・あぐらでも正座でもOKです。正座なら、座布団をお尻とかかとのあいだにはさむと、足がしびれにくくなります
・あぐらでひざが床から浮いて落ち着かないときは、ひざの下にもクッションを入れてみてください
どちらも共通
・肩の力を抜いて、手は太ももの上に置く
・目は閉じても、半分開けて1〜2m先の床をぼんやり見ていてもOK
腰やひざに痛みがある方は、無理をせず、椅子や寝た姿勢を選んでくださいね。
呼吸:深呼吸をしなくていい(看護師から)
ここは、看護師としていちばんお伝えしたいところです。
マインドフルネスというと、「深く吸って、長く吐いて」と、呼吸をがんばるイメージがあるかもしれません。
でも、深呼吸をくり返しすぎると、息を吸いすぎて、頭がくらくらしたり、手足や口のまわりがしびれたりすることがあります。
マインドフルネスの呼吸は、呼吸を「整える」のではなく、「観察する」ものです。
鼻から自然に入って、自然に出ていく息を、そのまま感じるだけで大丈夫。
途中で気分が悪くなったら、目を開けて、いつでも中断してくださいね。
マインドフルネスのやり方|初心者向け「呼吸の瞑想」5ステップ

準備ができたら、いちばん基本の「呼吸のマインドフルネス瞑想」をやってみましょう。
タイマーを3分にセットしてください。
ステップ1:座ってからだの重さを感じる
椅子に座り、目を閉じます。
まず、足の裏が床にふれている感覚、お尻が椅子に乗っている重さ、太ももの上の手の温かさを、順番に感じてみてください。
からだが「いま、ここ」にあることを確かめるステップです。
ステップ2:呼吸に注意を向ける
次に、呼吸に注意を向けます。
感じる場所は、鼻の穴を出入りする空気でも、おなかのふくらみ・しぼみでも、わかりやすいほうでかまいません。
心の中で「吸っている」「吐いている」と、そっと言葉を添えてもいいですね。
呼吸のリズムは変えなくて大丈夫です。
ステップ3:雑念が浮かんだら気づく
しばらくすると、必ず考えごとが浮かんできます。
そのとき、考えを追いかけるのでも、追い払うのでもなく、「あ、考えごとをしていた」と気づくだけにします。
浮かんだものに、短い名前(ラベル)をつけると、気づきやすくなります。
心の中でつけるラベルの例
・明日の会議の段取りを考えていた →「計画」
・昼間のひと言を思い出していた →「記憶」
・胸のあたりがざわざわする →「不安」
・早く終わらないかな →「退屈」
ステップ4:やさしく呼吸に戻る
気づいたら、注意をそっと呼吸に戻します。
ここで「また集中できなかった」と自分を責める必要はありません。
気づけたこと自体が、マインドフルネスができた瞬間だからです。
心の中で「おかえり」と声をかけるくらいの、やさしさで戻ってきてください。
3分のあいだに、それて、気づいて、戻るを何十回くり返してもいいのです。
筋トレにたとえると、それてから戻ってくる1回が、腕立て伏せの1回。
それた回数が多い日は、練習をたくさんできた日です。
ステップ5:まわりに注意を広げてゆっくり目を開ける
タイマーが鳴ったら、呼吸から、からだ全体へ、そして部屋の音や空気へと、注意を広げていきます。
ゆっくり目を開けて、終わりです。
最後に「肩に力が入っていた」「少し落ち着いた」など、気づいたことをひと言メモしておくと、変化が見えやすくなります。
寝ながらできるマインドフルネス|夜のボディスキャン

「座ると眠くなってしまう」
「布団に入ると、考えごとが止まらなくて眠れない」
そんな方には、寝ながらできる「ボディスキャン」がおすすめです。
ボディスキャンは、からだの部分を順番にスキャンするように感じていく練習で、MBSRのプログラムでもあお向けに寝た姿勢で行います。
つまり、寝ながらマインドフルネスをするのは、手抜きではなく、もともとある正式なやり方のひとつなのです。
ボディスキャンのやり方
1. あお向けになる
手はからだの横か、おなかの上に置きます。ひざの下にクッションや丸めたバスタオルを入れると、腰が楽になります。
2. 呼吸を3回感じる
おなかや胸が、息とともにふくらんだり、しぼんだりするのを感じます。
3. 左足のつま先に注意を向ける
つま先、足の裏、かかと、足首、すね、ひざ、太ももと、少しずつ上へ移動していきます。
「温かい」「布団がふれている」「じんじんする」など、感じたことを、そのまま確かめるだけです。
何も感じない場所があっても大丈夫。「何も感じない」と気づけたら、それで十分です。
4. 右足、おなか、背中、胸、手、腕、肩、首、顔、頭へ
同じように、順番に注意を移していきます。
5. 最後に、からだ全体を感じる
頭のてっぺんから足の先まで、からだ全体が呼吸しているのを感じて終わります。
全身をていねいに行うと10〜20分ほどかかります。
時間がない夜は、「足・おなか・肩・顔」の4か所だけを感じる3分版でもかまいません。
途中で眠ってしまってもいいの?
ボディスキャンは本来、眠らずに、からだの感覚に気づき続ける練習です。
でも、眠るための夜の時間なら、そのまま眠ってしまってかまいません。
「寝落ちしたら失敗」と思うと、それ自体が緊張のもとになってしまいます。
気づく力をしっかり育てたい方は、夜のボディスキャンとは別に、昼間に座って行う時間も持つと、両方のよさを受け取れます。
看護師からのひと言
・妊娠後期の方は、あお向けで長くいると、おなかの重みで大きな血管が圧迫され、気分が悪くなることがあります。横向き(左を下にした姿勢)で行ってください。
・痛みのある場所は、無理に感じようとしなくて大丈夫です。つらいときは、その場所を飛ばしてください。
・眠れない日が続いて、日中の生活に支障が出ているときは、マインドフルネスだけでがんばらず、医療機関に相談してください。
声の誘導があると、寝ながらでも迷わずに続けられます。音声つきの瞑想は、こちらの記事でも紹介しています。
日常でできるマインドフルネス3つ(食べる・歩く・家事)

「毎日座る時間なんて、とれない」という方も大丈夫です。
マインドフルネスは、ふだんの動作を、注意を向けながら行うだけでも練習になります。
食べる・飲むマインドフルネス
MBSRのプログラムでは、最初の練習でひと粒のレーズンを、時間をかけて味わいます。
ふだんの食事なら、最初のひと口だけで十分です。
・見る:色、形、つや
・香る:鼻に近づけて、香りを感じる
・ふれる:口に入れたときの温度や舌ざわり
・味わう:噛むごとに変わっていく味
・飲みこむ:のどを通っていく感覚
お茶なら、カップの温かさ、立ちのぼる湯気、香り、のどを通る温かさを感じてみてください。
スマホを置いて、最初のひと口だけ。それだけで、あわただしい1日の中に、小さな「今ここ」が生まれます。
歩くマインドフルネス
歩くときに、足の裏が地面につく感覚に注意を向けます。
かかとがついて、足の裏全体に体重が移って、つま先が離れる。
心の中で「右、左」と言葉を添えてもいいですね。
駅までの5分、職場の廊下、スーパーの通路。どこでも練習の場になります。
ただし、歩きながら目を閉じたり、交通量の多い場所で足元ばかり見たりはしないでくださいね。安全がいちばんです。
家事のマインドフルネス(皿洗い・手洗い・歯みがき)
ベトナム出身の禅僧ティク・ナット・ハンは、「皿を洗うときは、皿を洗うためだけに皿を洗う」という教えを残しています。
お湯の温度、泡のやわらかさ、お皿の重さ、水の音。
早く終わらせることだけを考えていた家事が、からだの感覚に戻る時間に変わります。
看護師の仕事では、1日に何十回も手を洗います。
その数十秒も、水の冷たさと泡の感触を感じながら洗えば、立派なマインドフルネスの時間になります。
歯みがきなら、ブラシが歯にあたる感覚、ミントの香り。
「ながら」ではなく「それだけ」をするのが、日常のマインドフルネスのコツです。
忙しい日の「3分間呼吸空間法」

イライラした直後、大事な話の前、家事と仕事の切りかえのとき。
そんな「いま、ちょっと立ち止まりたい」ときに使えるのが、マインドフルネス認知療法(MBCT)で使われる「3分間呼吸空間法」です。
注意の広さを、広い → せまい → 広いと、砂時計のように動かしていきます。
1分目:気づく
目を閉じて(開けたままでもOK)、自分に問いかけます。
「いま、どんな考えが浮かんでいる?」「どんな気持ち?」「からだはどんな感じ?」
「不安がある」「肩が重い」「早く終わらせたいと焦っている」と、確認するだけで、変えようとしなくてかまいません。
2分目:集める
注意を、呼吸ひとつにしぼります。
おなかがふくらんで、しぼむ。その動きを、ただ感じます。
散らばっていた注意が、呼吸に集まってくるイメージです。
3分目:広げる
呼吸を感じたまま、注意をからだ全体へ広げます。
姿勢、顔の表情、肩や手の感覚まで。
ひと息ついたら、目を開けて、次のことに戻ります。
3分とれない日は、1ステップ数呼吸ずつの1分版でも効果があります。
「うまくできない」ときの対処法
はじめのうちは、うまくいかないと感じるのが普通です。よくあるお悩みと、その対処法をまとめました。
雑念が止まらない
雑念を「消す」必要はありません。マインドフルネスの目的は、雑念がない状態ではなく、雑念に気づける状態です。
それでも気になるときは、吐く息に合わせて「1、2、3……10」と数えて、10まできたら1に戻る方法を試してみてください。数がわからなくなったら、また1からで大丈夫です。
眠くなってしまう
目を半分開ける、背すじをのばす、時間帯を朝や昼に変える、などで変わります。
それでも毎回すぐ眠ってしまうなら、からだが睡眠不足を知らせているのかもしれません。まずは睡眠を確保することを優先してくださいね。
呼吸に集中するとかえって苦しくなる・不安になる
呼吸に注意を向けると、息苦しさや動悸が気になってしまう方もいます。
そんなときは、注意を向ける先を、呼吸以外に変えてかまいません。
・足の裏が床にふれている感覚
・手のひらを合わせたときの温かさ
・部屋の中や外から聞こえてくる音
目も、閉じずに開けたままでOKです。それでもつらいときは、無理に続けないでください(このあと詳しく書きます)。
同じ人や出来事が何度も浮かんでくる
何度戻っても、同じ人の顔や、同じ場面が浮かんでくる。
それは、その出来事に、心が強く反応しているサインです。
マインドフルネスは「気づく」ところまでを手伝ってくれますが、強い感情のかたまりは、眺めているだけではなかなかほどけないこともあります。
頭から離れない人がいるときの向き合い方は、こちらの記事でも書いています。
続けるコツと効果を感じるまでの目安
「どのくらい続けたら、効果があるの?」
マインドフルネスの研究の多くは、8週間のプログラムで効果を確かめています。
1回やっただけで「少し落ち着いた」と感じる方もいますが、まずは2か月、毎日少しずつを目安にしてみてください。
続けていると、たとえばこんな変化に気づくことがあります。
・イラッとしたとき、言い返す前にひと呼吸おけた
・寝る前に、考えごとがぐるぐるする時間が短くなった
・ごはんの味を、前よりちゃんと感じられるようになった
どれも小さな変化ですが、こうした小さな「気づけた」の積み重ねが、マインドフルネスの効果です。
続けるための5つのコツ
1. 時間と場所を決める
「朝、歯みがきのあとに、リビングの椅子で」のように、決めてしまいます。
2. 短く始める
3分で物足りないくらいがちょうどいいです。物足りなさが、次の日のやる気になります。
3. ひと言だけ記録する
やった練習と、気づいたことをひと言。続いた日が目に見えると、それが励みになります。
4. 音声ガイドやアプリを使う
声の誘導があると、迷わずに続けられます。
5. 仲間と一緒にやる
ひとりだと続かない方は、誰かと時間を決めてやるのもおすすめです。わたしも、オンラインで仲間と集まって、朝の瞑想とジャーナリングの時間を持っています。
記録のために、この記事の練習をそのまま書きこめるシートを作りました。印刷して、冷蔵庫や机の前に貼って使ってみてください。
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やった練習と、気づいたことをひと言書きこむ7日間の記録シートと、ふり返りシートのセットです。印刷してお使いください。
※看護師でライフコーチの愛原百麗が作成したオリジナルのシートです。医療の診断や治療に代わるものではありません。
マインドフルネスをやってはいけない人・注意が必要なケース
ここは、看護師としてはっきりお伝えします。
マインドフルネスは、誰にとっても安全な万能薬ではありません。
2020年に発表された研究のまとめでは、瞑想をした人のおよそ8%に、不安や落ち込みが強まるなどの、好ましくない体験が報告されています。
内側に注意を向ける練習なので、ふだん心の奥にしまっているものが、浮かび上がってくることがあるのです。
次に当てはまる方は、ひとりで始める前に、主治医や専門家に相談してください。
・トラウマ(つらい体験)による症状がある方、PTSDの診断を受けている方:内側に注意を向けると、つらい記憶がよみがえることがあります
・うつ病などで、いま強い落ち込みの中にいる方
・統合失調症や双極性障害などで治療中の方
・パニック発作がある方:呼吸に注意を向けると、かえって息苦しさが気になることがあります
・自分が自分でないような感覚(解離)が起こりやすい方
・そのほか、精神科や心療内科に通院中の方
これは「やってはいけない」というより、専門家と一緒に、合ったやり方を選んだほうが安全ということです。
医療の場では、こうした方にも、やり方を調整しながらマインドフルネスを取り入れることがあります。
ケースごとの理由や、始める前のセルフチェックは、こちらの記事でくわしく書いています。
こんなときはすぐに中断してください
練習の途中や、終わったあとに、
・強い不安、動悸、息苦しさが出てきた
・つらい記憶が、目の前のことのようによみがえってきた
・現実感がなくなる、からだがふわふわして自分でない感じがする
そんなときは、目を開けて、足の裏で床を踏みしめ、部屋の中にある物の名前を声に出してみてください。注意を「いま、ここ」の外の世界に戻すことで、落ち着きやすくなります。
同じことがくり返し起こるときは、続けずに、医療機関に相談してくださいね。
また、眠れない、食欲がない、何をしても楽しくない状態が2週間以上続いているときは、心療内科や精神科も選択肢です。
それは意志の弱さではなく、からだが助けを求めているサインです。
マインドフルネスで気づいた感情はどうしたらいい?
マインドフルネスを続けていると、ふだん見ないようにしていた気持ちに、ふと気づくことがあります。
亡くなった人への罪悪感。ずっと許せずにいる人への怒り。将来のお金への不安。
それは、心の奥にあった「感情の負荷」に気づけたサインです。
マインドフルネスは「評価をせずに、ただ観る」練習なので、気づいた感情を、無理に消そうとしなくて大丈夫です。
ただ、同じ人や同じ出来事が何度も浮かんできて、そのたびに胸が苦しくなるなら、それは観るだけではほどけにくい、強い感情の結び目なのかもしれません。
ディマティーニメソッドのセッションでは、その人や出来事について質問に答えながら、ひとりでは見えなかった面を一つずつ見つけていきます。
見え方がつり合ったとき、張りついていた感情の重さが下りて、気づけば「ありがとう」に変わっていた、という方もいらっしゃいます。
実際にセッションを受けた方の声は、体験談にまとめています。
マインドフルネスのやり方|よくある質問

Q. マインドフルネスは1日何分やればいいですか?
最初は1〜3分で十分です。慣れてきたら、5分、10分と少しずつのばしていきましょう。
長い時間をたまにやるより、短い時間を毎日のほうが身につきやすいです。
Q. マインドフルネスと瞑想の違いは何ですか?
マインドフルネスは「今この瞬間に、評価せずに気づいている心の状態」のことで、瞑想は、その状態を育てるための練習方法のひとつです。
この記事で紹介した呼吸の瞑想やボディスキャンは、マインドフルネスを育てる瞑想、ということになります。
Q. 寝ながらやっても効果はありますか?
あります。ボディスキャンは、もともとあお向けに寝た姿勢で行う練習です。
寝る前に行えば、からだの緊張がゆるみ、考えごとから離れやすくなります。眠ってしまっても大丈夫です。
Q. 朝と夜どちらにやるのがいいですか?
続けやすいほうがいちばんです。
朝は1日の始まりを整えたいとき、夜は寝つきをよくしたいときに向いています。
両方やるなら、朝は座って呼吸の瞑想、夜は寝ながらボディスキャンという組み合わせがおすすめです。
Q. 効果はどのくらいで感じられますか?
研究の多くは8週間のプログラムで効果を見ています。
1回で「少し落ち着いた」と感じる方もいますが、効果を急がず、2か月を目安に続けてみてください。
Q. マインドフルネスをやってはいけない人はいますか?
トラウマによる症状やPTSD、強いうつ状態、パニック発作がある方、精神科や心療内科で治療中の方は、ひとりで始める前に主治医に相談してください。
練習中に強い不安やフラッシュバックが起きたときは、すぐに中断しましょう。
マインドフルネスのやり方まとめ
- マインドフルネスとは、今この瞬間の体験を、評価せずに、ただ観ること
- 雑念が浮かぶのは失敗ではありません。気づいて、やさしく戻ることが練習そのもの
- 最初は1〜3分。深呼吸はせず、自然な呼吸を観察するだけでOK
- 基本は座る → 呼吸を感じる → 雑念に気づく → 呼吸に戻る → 注意を広げるの5ステップ
- 夜は寝ながらボディスキャン。眠ってしまってもかまいません
- 忙しい日は3分間呼吸空間法や、食べる・歩く・家事のマインドフルネスを
- トラウマ、強いうつ状態、パニック発作がある方、通院中の方は主治医に相談してから
考えごとにそれた自分に気づいて、そっと戻ってくる。
その小さなくり返しが、いつのまにか、ゆれても戻ってこられる心を育ててくれます。
まずは今日、タイマーを3分にセットするところから始めてみてくださいね。
マインドフルネスで気づいた心の重さを、そのままにしないで
何度も浮かんでくる人や出来事には、ひとりでは見えにくい面が隠れています。
感情の負荷をほどいて、感謝に変えていくお手伝いをしています。まずは30分、お話ししてみませんか。無理な勧誘はいたしません。
お名前とメールアドレスだけ。30秒で終わります。
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